ウッドバーニング初心者の始め方|100均の板に龍を描いてみました
こんにちは。岸本葉織です。
見るたびに心が整い、自分らしさを思い出せるようなアートを描いています。

私にとってスピリチュアルアートとは、自分の内側の感覚に耳を澄ませ、本質の声に従って描く作品です。
そうして生まれた作品は、ズレや違和感に気づき、内面を整え、自分らしさを思い出していく力を持つものだと感じています。
以前から取り組んでいたウッドバーニング。今回は、100均で購入した木の板に、電熱ペンで龍を描いてみました。
ウッドバーニングは、電熱ペンで木の表面を焦がしながら、絵や模様を描いていく技法です。木目や焼き色がそのまま作品の一部になるので、紙に描く絵とはまた違った味わいがあります。
今回は、龍の線を焼いたあとに、透明感のあるアクリル絵の具で色づけもしてみました。いくつかの木材に同じ図柄を描いて、描き心地も比べています。

100均で購入した木の板に、電熱ペンで龍を描き、アクリル絵の具で色をつけました。
- 道具:電熱ペン、木の板、下絵。あれば紙ヤスリ
- おすすめの木材:シナベニヤ。朴(ほお)も描きやすかった
- 一番のコツ:ペンを置いた瞬間から、一定の速さで動かす
- 焼きすぎ注意:深く焼くと消しにくい。最初は薄めに
- 安全:換気をする。ペン先は400℃近い。塗装やニスのある木は避ける
この記事では、実際に作ってみた経験をもとに、道具、下絵の写し方、線を描くコツ、失敗した時の対処、木材選び、着色についてご紹介します。
これからウッドバーニングを始めたい方や、木に絵を描いてみたい方の参考になればうれしいです。
ウッドバーニングとは? 木を焦がして絵を描く技法
ウッドバーニングは、熱したペン先で木の表面を焦がしながら、絵や模様を描いていく技法です。「焼き絵」と呼ばれることもあります。
鉛筆で線を描くのとは違い、木に焼き色をつけながら描きます。そのため、線の濃淡や木目によって、作品の表情が変わります。
動物や植物、文字、幾何学模様など、さまざまなモチーフを描けます。専用の電熱ペンがあれば始められるので、まずは小さな木の板に、好きな絵を描いてみるのがおすすめです。
ウッドバーニングに使った道具
今回、私が使用した主な道具はこちらです。
- 電熱ペン: 白光(HAKKO)のマイペン
- 木の板: 100均で購入した板
- 下絵: 描きたい図案を印刷したもの
- 鉛筆: 下絵を木に転写するために使用
- 紙ヤスリ: 木の表面を整えるときに使用
- アクリル絵の具: 作品に色をつけるために使用
電熱ペンは、木の表面を少しずつ焦がしながら線を描く道具です。
私が使っているマイペン(FD200-01)は、入門用の、温度が一定のタイプです。ペン先と持ち手の距離が近く、手元をコントロールしやすいところが気に入っています。温度を調節したい方には、温度調節ができるマイペンα(FD210-01)もあります。
道具によって、ペン先の形や温度などが異なります。実際に使う機種の説明書も、確認しておきましょう。
温度調整あり↓
下絵を木に写す方法|鉛筆を使って転写する
初めて木に絵を描くときは、下絵を用意しておくと取り組みやすくなります。
私は、水彩画などで使う方法と同じように、下絵の裏側を鉛筆で塗りつぶして転写する方法を使っています。
下絵を転写する手順
- 描きたい図案を紙に印刷します。
- 紙を裏返し、図案がある部分の裏側を鉛筆で塗りつぶします。
- 鉛筆で塗った面を木の板に向けて置き、ずれないように固定します。
- 表側から図案の線をなぞります。
- 紙を外し、木に線が写っていることを確認します。
この方法なら、専用の転写紙を用意しなくても、下絵を写せます。
鉛筆の線が濃すぎると、焼いたあとに消しにくくなります。必要以上に強くなぞらないようにしましょう。木の表面に凹凸があると線を写しにくいので、必要に応じて表面を整えておくと安心です。
白光の公式サイトでは、水で消えるタイプの転写紙(チャコペーパーなど)もすすめられています。鉛筆の転写がうまくいかない時は、そちらも試してみてください。
電熱ペンで線を描くときのコツ
ウッドバーニングで線を描くとき、私が特に気をつけていることがあります。
それは、ペンを軽く持ち、置いた瞬間から一定の速さで動かすことです。
1. ペンを軽く持ち、強く押しつけない
鉛筆は、筆圧で線の濃さを調整することがありますよね。でも、ウッドバーニングは、強く押しつければ濃くなるわけではありません。
熱は、ペン先が木に触れているだけで伝わります。ペンを軽く持って、表面をなぞるように動かしましょう。
木材の硬さや木目によって描き心地は変わります。最初は端材などで試して、力加減をつかんでみてください。
2. 置いた瞬間から、一定の速さで動かす
私が特に注意しているのが、線を描き始める瞬間です。
ペン先を木に当てたまま止まると、その部分だけ焦げが濃くなり、ダマのようになってしまいます。

線の始まりや途中に焦げがたまり、点のように濃くなった例。
白光の公式Q&Aでも、描き始めが濃くなる原因は、ペン先を止めてから描き始めることだと説明されています。
線の濃さは、力ではなく、木に触れている時間(動かす速さ)で決まります。ペンを置いたら、そのまま動かし始めて、線を引き終わるまで一定の速さで動かしましょう。

私も、線の始まりがダマになってしまうことがありました。
線の始まりをそっと始めて、止まらずに動かすことを意識したら、ダマができにくくなりました。
3. 最初は薄めに焼いて、重ねて濃くする
最初から濃い線を描こうとすると、焦げが強くついてしまいます。
濃さは動かす速さで変わるので、まずは薄めに焼きましょう。濃くしたい部分だけ、様子を見ながら重ねると、調整しやすくなります。
焼きすぎると消しにくいので、この「薄めから」がとても大切です。
そのほかにも、公式サイトのコツがあります。
ペンを少し寝かせる:木目に引っかかりにくくなります。
ペン先を磨く:ヤニで黒くなると焼きにくくなるので、紙ヤスリで軽く磨きます。
ペン先を動かす速さや、ちょうどいい力加減は、木材やペン先の種類で変わります。最初は端材で、直線や曲線を描いてみて、自分の道具と木材に合う感覚を見つけてください。
失敗した時は? 深く焼くと消しにくい
焼き色が薄い部分は、サンドペーパーで消せます。細かい部分の修正には、ペン型のヤスリもあります(白光の公式Q&Aより)。
ただ、深く焼いてしまった部分は、なかなか消せません。
私は、ヒノキの球体に描いた絵を、全体を削って描き直したことがあります。シナベニヤでも一度絵を消しましたが、深く焼けた部分はなかなか消えず、苦労しました。
- ベニヤ:表面の層が薄く、削りすぎると下の層が出てしまう
- 平らな板:一部だけ削ると、へこんだようになる。全体を削ることになる場合もある
- 深く焼いた線:消えにくく、跡が残ることがある

深く焼いてしまうと、本当に消すのが大変です。
だから、最初は薄めに、少しずつ。これが、失敗しない一番の近道だと思います。
初心者向けの木材選び|3つのポイント
ウッドバーニングは、木材によって描きやすさが変わります。
白光の公式サイトでは、描きやすい木材のポイントを、次の3つとしています。
- 木の色がうすい(焼き色がはっきり見える)
- 木目が少ない(ペン先が引っかかりにくい)
- 硬さが、やや硬い〜並(柔らかすぎるとペン先がめり込み、硬すぎると焦げにくい)
この3つを意識して、手元にあった7種類の木材で、同じ花びらの図柄を描いて比べてみました。
7種類の木材で描き心地を比較してみました

同じ図柄を使い、木材による線の出方や描き心地を比べました。今回は、木の表面を紙ヤスリで整えずに試しています。
実際に描いてみると、木材によって、硬さやペン先の動かしやすさ、焼き色の出方に違いがありました。
バルサ
とても柔らかい木材です。少し力を入れただけでも焦げやすく、ペン先の動かし方に注意が必要でした。
桐
バルサほどではありませんが、柔らかめの木材です。力を入れすぎないように気をつけたいと感じました。
エゾ松
桐よりは硬く感じましたが、比較的柔らかめでした。木目などによって、描き心地が変わることもありそうです。
朴(ほお)
今回試した中では、硬さがちょうどよく、描きやすい木材でした。
木材によって色合いが違うので、焼き色をはっきり見せたい場合は、なるべく明るい色のものを選ぶのがおすすめです。
竹
今回使った竹のカッティングボードは、繊維が粗く、硬さもあって、描きにくいと感じました。
ただし、これは今回試した製品での感想です。竹製品すべてが同じとは限りません。
また、竹のボードは、製品によって接着や表面加工が異なります。描き心地を試す前に、加熱して使える素材かどうかを確認することが大切です。
ヒノキ
少し硬めですが、しっかりしていて描きやすいと感じました。一方で、木目によっては、ペン先が引っかかることもありました。
私は以前からヒノキを使って焼き絵を描いています。ヒノキの球体にも、繰り返し焼き絵を描いてきました。使い慣れていることも、評価に影響しているかもしれません。

以前、ヒノキの球体に焼き絵を描いていた作品。
今回の比較だけで、ヒノキが誰にとっても描きやすいとは言い切れません。でも、私にとっては親しみのある木材です。
シナベニヤ
今回、特に描きやすいと感じたのが、シナベニヤでした。
硬すぎず柔らかすぎず、木目が少なく、表面が滑らかで、ペン先を動かしやすかったです。先ほどの3つのポイントに、よく当てはまる木材です。
白光の公式サイトでも、シナベニヤ板は初心者におすすめの素材として紹介されています。実際に描いてみて、その理由がよくわかりました。
初めてウッドバーニングに挑戦する方は、シナベニヤを候補にしてみてください。

ただし、ベニヤ板は、製品によって構成や使われている材料が異なります。木材の種類だけで判断せず、加熱して使う用途に合っているか、製品情報も確認して選びましょう。
また、ベニヤは表面の層が薄いので、先ほどのとおり、削りすぎにも注意が必要です。
今回の比較で感じたこと
| 木材 | 今回感じた特徴 |
|---|---|
| バルサ | とても柔らかく、焦げやすい |
| 桐 | 柔らかめ |
| エゾ松 | 比較的柔らかめ |
| 朴 | 硬さがちょうどよく、描きやすい |
| 竹 | 今回の製品では硬く、繊維が粗くて描きにくい |
| ヒノキ | しっかりしていて描きやすいが、木目に注意 |
| シナベニヤ | 滑らかで、硬さもちょうどよく、特に描きやすい |
今回は、紙ヤスリで表面を整えずに比較しました。作品を作るときは、紙ヤスリで表面を滑らかにすると、描き心地が変わることもあります。
同じ木の種類でも、木目や硬さ、製品の加工によって、仕上がりは変わります。今回の結果は、あくまで私が試した木材での感想です。
サクラやイチョウなど、ほかにもウッドバーニングに向いた木材があります。手に入る方は、ぜひ試してみてください。自分に合った素材を見つける楽しみが広がります。
アクリル絵の具で色をつけてみました
今回の龍の作品では、焼き絵を描いたあとに、透明感のあるアクリル絵の具で着色しました。
木の風合いや焼いた線を生かしながら、色を加えられて、今後の作品づくりにも使えそうだと感じました。

焼き色を生かしながら、透明感のある色を重ねました。
着色するときは、焼いた線を塗りつぶさないように、色の濃さや塗り方を調整するのがポイントです。
今回の絵では、アクリル絵の具の透明色を、水でかなり薄めて、サラッと着色しました。そのあと、ホワイトでハイライトを入れています。色は1色だけです。影などは、電熱ペンでつけています。
着色に使える画材はほかにもあります
木に使える専用の塗料(mizucolorなど)もありますが、色数をそろえると、費用がかかります。私が見た時は、60mlで1,000円ほどでした。価格は変わることがあります。
でも、木専用の絵の具だけが、着色の方法ではありません。ほかにも、着色できる画材はあります。
- アクリル絵の具:今回使った画材。水で薄めると透明感が出る。耐久性を考えると、私は一番安心だと考えています
- 水彩ペン:水分が多いと木目に沿ってにじむ。はみ出しは「リフティング」で抜ける場合もある
- 色鉛筆:細かく塗れる。軽く塗らないと、木がへこむ
- パステル:やわらかく全体に着色できる。完成後は保護スプレーなどが必要
- 木専用の塗料や、木部用の着色剤(ステインなど):選択肢はあるが、私はまだ試していない
ここからは、実際に試した着色の例です。
水彩ペンで着色

こちらは、水彩ペンで着色した例です。
水彩ペンは、水で広げることもできます。ただ、水分が多いと、木目に沿ってにじむので注意が必要です。
多少のはみ出しは、水彩画と同じように「リフティング」である程度色を抜くことができました。
はみ出した部分に筆で水を乗せて、すぐにティッシュなどで押さえるようにふき取ります。色や木材によっては、完全には抜けないこともあります。
色鉛筆とパステルで着色

色鉛筆とパステルでも、着色してみました。
色鉛筆は細かく塗れます。ただ、軽く優しく塗らないと、木がへこんで、線が残ることがあります。
パステルは、全体をやわらかく着色するのに向いています。完成後は、保護スプレーなどが必要です。スプレーは、換気のよい場所で使いましょう。
水彩ペンは、紙に描いた時と同じように、時間がたつと色があせることがあります。飾って長く楽しみたい作品には、アクリル絵の具のほうが安心です。
着色の画材は、絵の具の種類や塗り方で仕上がりが変わります。まずは小さな木片で試して、自分の作品に合う方法を探してみてください。
着色は、必ずしも必要ではありません。
ウッドバーニングは、着色しない作品も多いです。でも、色をつけることもできると知っておくと、表現の幅が広がります。
そのきっかけになればと思い、紹介しました。
ウッドバーニングを始めるときに気をつけたいこと
ウッドバーニングは、電熱ペンがあれば始められる手軽な技法です。でも、ペン先は、400℃近くまで高温になります(白光の公式Q&Aより)。
安全に楽しむために、次の点に気をつけましょう。
- 換気をする: 作業中は換気を行い、煙やにおいがこもらないようにします。
- ペン先に触れない: 使用中や使用直後のペン先は高温です。やけどに注意しましょう。
- 使用中は目を離さない: 席を離れるときは電源を切り、取扱説明書に従って安全に置きます。
- 木材を選ぶ: 塗装や防腐処理、接着剤などの使用材料がわからないものは、安易に加熱しないようにします。ニスが塗ってある木製雑貨は、ニスが溶けて、きれいに焼けません。
- 仕上げ材にも注意する: ニスなどの仕上げ材を塗ると、あとから焼き直しにくくなります。仕上げる前に、製品の説明を確認しておきましょう。
木材は、見た目だけでは、加工方法や使用材料がわからないこともあります。特に、木製雑貨やカッティングボードを使う場合は、木材の種類だけでなく、表面加工や接着の有無も確認しましょう。
初めての方は、ウッドバーニング用として使えることが確認できる木材から始めると、安心して取り組めます。
ウッドバーニングとスピリチュアルアート
ウッドバーニングは、スピリチュアルアートの表現のひとつとしても楽しめます。
木の自然な質感と、焼いた線のあたたかさが魅力です。龍や神聖なモチーフとも、相性が良い表現です。
ほかの画材や表現方法も知りたい方は、こちらの記事で紹介しています。
まとめ|自分に合った木材と描き方を見つけよう
今回は、100均の木の板に龍を描いた経験をもとに、ウッドバーニングの道具や下絵の転写方法、線を描くコツ、失敗した時の対処、木材による描き心地の違い、着色についてご紹介しました。
いくつかの木材を試すと、硬さや木目によって、ペン先の動かしやすさや焼き色の出方が違うことがわかりました。
私はヒノキを使い慣れていますが、今回の比較では、シナベニヤもとても描きやすいと感じました。
線を描くときは、ペンを軽く持ち、置いた瞬間から一定の速さで動かすこと。そして、最初は薄めに焼くこと。この2つが大切だと感じています。
最初から思いどおりの線が描けなくても、木材を変えたり、動かす速さを調整したりしながら、少しずつ自分に合った方法が見つかっていきます。
まずは小さな板に、好きな絵を描くところから、ウッドバーニングを楽しんでみてください。
参考にした情報
※木材の比較、線を描くときのコツ、失敗した時の経験、アクリル絵の具や水彩ペンによる着色については、筆者自身が試した経験をもとに記載しています。木材や道具、加工方法によって結果は異なります。













